増額交渉に必要な基本知識を説明します。

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増額可能なケース交渉術

交通事故に遭って同じような怪我をしても貰える慰謝料は20万円だったり200万円だったりします。

この違いは何なのでしょうか?
慰謝料が増額できるケースとその交渉術について見ていきましょう。

慰謝料計算の基準を上手に利用する

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弁護士基準による慰謝料計算

慰謝料計算には基準値が定められていますが、その基準値はひとつではありません。

慰謝料算定には「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準」3つの基準があります。
最低減の保証が自賠責基準、裁判を想定した高額な基準が弁護士基準です。

3種類の基準の中でもっとも高額な弁護士基準(裁判所基準)を用いて慰謝料を計算出来れば、慰謝料の額はぐっと上がります。

例えば怪我で1ヶ月間入院した場合の慰謝料は、自賠責基準の場合では12万6000円、弁護士基準の場合では53万円になります。
同じ1ヶ月の入院でも慰謝料の差は40万円以上です。
弁護士基準の慰謝料は自賠責基準の2倍~3倍になることも珍しくありません。
また怪我や後遺障害が重ければ重い程、慰謝料の差は大きくなる傾向にあります。
弁護士基準で計算するには、弁護士に依頼するのが手っ取り早い方法です。
しかし弁護士に依頼する以外の方法もあります。

別名「裁判所基準」とよばれる弁護士基準
①裁判所を利用する。

弁護士基準は別名「裁判所基準」です。本人が訴訟や調停を起こした場合でも、弁護士基準が使えます。

②相手方の弁護士を示談交渉に巻き込む。

保険会社には顧問弁護士がいます。
被害者本人と保険会社の担当者とで示談交渉を行なうのが通常ですが、難しい事案の場合には保険会社の弁護士が示談を担当することもあります。
この場合は弁護士基準が使えます。
また表立って弁護士が出てこない場合でも保険会社の提示する書類に弁護士の名前があれば(弁護士が示談や事故処理に関わっていることが判明すれば)、弁護士基準で示談交渉をする理由になります。

交通事故紛争処理センター
③交通事故紛争処理センターを利用する。

交通事故紛争センターとは、交通事故の被害者と加害者の契約する保険会社との間の示談をめぐる紛争解決のために、中立の立場で法律相談・和解あっせん・審査手続きを無料で行なってくれる公益財団法人です。
全国に10カ所あり、センター所属の弁護士が担当になり相談や和解あっせん等をしてくれます。
この弁護士は中立の立場ですので、被害者の利益の為に動いてくれる訳ではありません。
交通事故紛争センターは、弁護士が裁判官代わりになって交通事故の和解をまとめるところというイメージです。
弁護士が間に入る為、ここでは慰謝料の算定に弁護士基準が使えると考えられます。

後遺障害認定をとる

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交通事故の怪我に対する慰謝料には「入通院慰謝料」の他に「後遺障害慰謝料」があります。

慰謝料が大幅に増額するケースは
後遺障害慰謝料が取れた場合
です。

治療しても治らない後遺症が残ってしまった場合には「後遺障害認定」を請求します。
後遺症が残っていても後遺障害認定をとらないと、後遺障害慰謝料は支払われません。

診断をする医師

また後遺障害認定がとれると「逸失利益」という損害賠償を請求することができます。(損害の請求なので慰謝料とは性質が異なります)
後遺症を負ったことにより労働力が低下し将来受け取る収入が減るため、その減収分(逸失利益)を加害者に請求できます。

後遺障害認定は一般的には「損害保険料率算出機構」が認定します。(農協の保険の場合には農協が独自に審査して認定します)
損害保険料率算定機構の後遺障害認定は医師が作成した書類や資料をもとに書面審査で行ないます。

後遺障害が思うように認定されなかった場合でも、諦めずに再請求することが大切です。
後遺障害認定がとれるかどうか、またその等級によっても慰謝料額は大幅に変わります

交渉は冷静に

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最後に保険会社の担当者との交渉の仕方です。

慰謝料はごねれば貰えるものではありません。
ごねてばかりいると「たかり屋」だと思われて正当な主張も信じてもらえなくなる可能性があります。

担当者は交渉のプロですので泣き落としも効果はありません。
交渉は冷静に行ないましょう。

冷静でいられなくなる理由として加害者への怒りがあるでしょう。
しかし交渉相手は加害者本人ではありません。
担当者は謝罪しませんし淡々とお金の話を詰めるだけ、そういう仕事だと割り切って下さい。

また知らない専門用語を並べられたり決断をせまられたりして動揺することもあるでしょう。
そういうときは「急に言われてもわからない」「ゆっくり考える」と言って即答を避けましょう。

相手が難しい専門用語を使ってきたらわかるまで説明を求めてもいいのです。
相手の話を聞くだけ聞いて電話を切り、後でゆっくり調べたり知人や専門家に相談するのもひとつの方法です。
分かったフリをして話を先に進めるのは絶対に避けて下さい。相手のペースにのせられてしまいます。

慰謝料交渉においてはあやふやな即答は避ける